秋の風が重力を忘れ軽やかに吹いてる。

店先の果実は、溢れるばかりの赤や黄色を湛えている。

陽の光は絹で磨き上げられたように、細やかに注いでいる。

 

在るだけで美しいですね。

 

 

寝るために寝よう、食べるために食べよう、

音楽を聴くために音楽を聴こう。

 

同じように、きっと、

 

あの人が揺れる前髪をかき分けたとき、

それを見届けられたのなら私は

全て許されたような気がするのだろうね。

 

そんなことを思いましたとさ。

秋っていい季節ですね。