こんにちは。この間のサウクルめちゃくちゃ楽しかった。PK shampooであんな合唱聴けるのがもう嬉しかった。
ちなみに私は
【事後報告】サウクル終了直後から寒気を感じ速やかに就寝、翌朝体温は39度、病院へ行くも「ん〜お辛いとは思いますが、とりあえず解熱剤だけ出しますね」とあしらわれ、月曜なんとか出勤するも帰宅後の体温は38度で笑うしかなく、火曜は平熱に戻るも食欲は戻らず今に至る、やはりサウクルは頭悪いのか
— みみみ (@music08072) May 28, 2019
という具合で、まじ今週キツすぎる。持つべきものはレッドブル。なんやかんや実際効果あるからすごいですよね。まあ看病してくれる恋人とかいればかわr
サウクル、終わってみれば体調は大学生が駅前に吐き散らかしたゲロみたいなもんだったけど、確かにね、PK shampooめちゃくちゃによくて、この日の為に5月頑張ってよかった。ヤマトさんがしょっぱなからダイブしてた。上に乗れるくらいの人が集まるって、そりゃ嬉しいだろうな。新曲も良い。ヤマトパンクスの曲は、彼の顔の如くというか、とにかく濃いですよね、誰が歌っても誰が書いたかわかる。なんてこと考えてたら、
また褒めちぎりたくなっちゃったわけです。いいすか、ほめ、ちぎっても。ブッチブチにします。はい。
そんなわけで、今回は表題どおりPK shampoo「星」をほめちぎります。
ヤマトパンクス自身については以前書き、バンドマン各位からも結構な数のいいねが来てびびった、でお馴染みですが、
そこでも星のMVを褒めちぎっていたが、いや、歌詞もすごいぞ、と。
まあぶっちゃけ「究極的に説明した映像」として紹介してたので解説をさらに付け加えるというのはかなり野暮ではあるのですが、まあいいでしょう。
今回キーワードになるのは、ずばり「遠近法」。
絵画とかでよく使われるアレです。奥行きを感じさせるために、近いものは大きくはっきり、遠いものは小さくぼんやり書く技法。
これが、詞の世界にも技法としてあるんですけど、彼は確実に、確信犯的に意識して使ってるんだろうなあ、と。
聴く、読む人の心のなかにイメージされる世界で、視線、スケール感を巧みに誘導する。
かたつむり 甲斐も信濃も 雨のなか
故郷の山梨県境川村に根を下ろして暮らしていた作者が、諏訪口の方を見晴るかして作った一句と言われています。まず最初に梅雨の時期などによく見られる夏の季語「カタツムリ」を読者に見せておいてから、「甲斐も信濃も」と大きな景色を持ってきて、最後にあたり一面の雨模様を歌っています。
(堀本裕樹『俳句の図書館』より)
多分自分で説明するより、文献を引用した方がわかりやすいと思ったから、した。
他にもこの手法で作られた作品は多い。高浜虚子の
遠山に日の当たりたる枯野かな
は逆に遠景から近景にカメラが移っていく。とかね。
今回はそんな視点で、歌詞の一行一行に解説を付け加えていくという、書いた側にしてみれば地獄以外の何物でもないスタイルでいこうと思います!レッツラゴー!
軋む青いフェンスの錆を
軋む青いフェンス、その錆がわかるってことは、かなり近くを描写している。
かすめて沈む太陽の角度が
光線にそって視線が西の遠くへ誘導される。同時に夕方〜夜の時間帯だと分かる。
東空の隅に刺さる
一気に方角が逆転する。空の色合いも、オレンジ〜赤から、青〜黒へ転換する。ぶわっ、と西から東に振り向いた視界を想像して欲しい。
実にダイナミックだ。
頃に君とさようなら
空全体のイメージが広がりを持った上で別れの場面に入る。相手の描写がゼロでも、どんな関係なのか想像は容易い。
遠ざかる街並みの中に
別れ、電車に乗り込む窓の外の景色を眺めている。
薄くかかったソーダ色の歌が
外の景色を見てぼんやりと、していた時に聴いていた歌、でしょうか。
象徴的、比喩的な表現なので、解釈に含みを持たせておけますね。
第二宇宙速度で光る頃に君とさようなら
宇宙というワードが入ることで、一気に距離をとる。
第二宇宙速度とは、地球の重力を振り切るために必要な、地表における初速度で、約11.2 km/s(40,300 km/h)に及ぶ。
解釈の仕方としては、そのくらいの速さで「君」といま離れている、とか。
僕がありそうだと思ったのは、星になる自分が、地球である君から離れていく、ということか。
いつか僕が星になって地上照らす日が来たら
サビに入って、歌詞世界のスケールの広さはどんどん増していく。君を照らせる日がきたら、
アンドロメダの向こうにはきっとこの歌が響いて
アンドロメダは地球から254万光年ですからね。第二宇宙速度のソーダ色の歌、或いは星になった僕が行き着く先です。遥か彼方まで聴くも者の意識が向いている。
玄関先の水たまり飛び越えるみたいに君のこと
そしてここですよ!ここ!
このキラーフレーズ!
情景は地球をはるか飛び越え宇宙の果てまで及んでいるのに、ここで突如現実世界に引き戻される。感覚でいうと映画館を出た直後に近い。それをこの一節で聴くものに与える。しゅごい。
254万光年の遼遠を、いとも簡単に、飛び越えるんです。
探しに行くから待っててよ
君のことを探しにいく為に。
僕ら星になれたなら
て感じです。まあ個人的な見解ですが、歌詞なんて、本当の意味は作ったやつだけのものだし、一方で解釈はそれを受け取ったひとのものだ、って思いますよ。
これ読んで、「すげーヤマトパンクスって天才だな」とかチャットにでも書き込んじまえばいいんだ。私はもう知らん。寝る。以上。