◯◯◯とわたし

こんにちは。

今回に関して、ライブレポや音楽批評の記事を期待して読んでると、ちょっと乖離があるかもしれない。そんなこと知らん。一個人の意見くらい好きに垂れ流させてくれ。

実は以前から、このバンドについては何か書きたいと思っては書ききれず、というのを繰り返した(ツイッターで見た人は知ってるかもしれない)のだが、やっと書けそうで嬉しい限りだ。8/13の仙台MACANA、初の仙台でのライブだった。運良く帰省とタイミングが合って観に行くことができた。そしてこのライブでようやくその「書けない理由」に気づいた。

客観的に書くのがめちゃくちゃに難しいのだ、彼らに関していえば。これだ。つまりはこのバンドに対する批評やレビューや感想、その類のものはみな主観的に「私は〜と思う」で徹頭徹尾書くべきだし、書かれるべきだし、それでしか書けないのだ。まあ言ってしまうとこの捉え方自体も私感に過ぎないわけなのだが、彼らが好きな人にはこれで充分すぎるくらい伝わると思ってる。

逆に言うと、これまでは主観性をある程度確保しようとしていたから書けなかったのだと思う。バンドや曲に対してある種分析するような見方がフィットする場合もあるから。それこそPK shampooの星の歌詞解説の記事なんかがバッチリ当てはまるんだけれど、そこは所詮相性の問題なんだろうな、と。

そのパターンよりかは、ただひたすらに「CRYAMYとわたし」で語るほうが良い。ずっと良い。

 

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オレンジスパイニクラブのリリースツアー。

ギターの音がバカでかいとかまたジャージ着てるとか、今更なことはそんなに触れないでいく。てかこの記事読んでくれてる人でCRYAMYのライブ観に行ったことない人の方が少ないだろ。それで分かれ。

仙台という地で、MACANAという地元の慣れたライブハウスで、彼らが演奏しているのが、ただただ感慨深く、同時に現実感のない光景だった。

 

僕が初めてCRYAMYを見たのは西永福JAMで、たしかハシダヒロヤとかひかりのなかにとかが出ていた。内定期の研修だか何かがあって、ちょうど日程が合って観に行った。当時のフロアはほんとに10人ちょっと。中央に置かれたテーブルの横、ちょうどカワノさんの前のあたりで1人で観た。いま思うとなんでもないようなことなのだが、その日はチキったのか用事があったのか終演後は誰とも話さずさっさと帰った。

 

それから何度か行った。例えば3月5日下北沢THREE。カワノさんのギターの伴奏で、SUPの代打で出てたヤマトさんが歌ってた。俺Gしか弾けへんねん、だからカワノ頼むわ、みたいなこと言ってた。余談だがその日向井秀徳も来てたらしい。

そのとき話したことはよく覚えてる。

ーーこの春仙台から上京するんです、塾の先生になるから仕事終わりとかは厳しいけど、これからまた観に来ます!生き方は違うけど同い年の人がステージの上で戦ってるのを観ると感動するし勇気づけられるし、負けられないなっていつも思うんです。

 

8/13、初の仙台でのライブ、めちゃくちゃに良かった。仙台という地は嘘か本当か客のノリが悪いで有名らしい(?)が、初っ端から歓声が上がっていて、思わずカワノーー!!!って叫んでしまった。カワノさんもなかなかに気合いが入ってるようで、ギター投げ出してダイブしてた。

ーー客が5人とか10人しか入ってないときにね、わざわざ仙台から来てくれた人がいてね、同い年で、塾の先生になるそうなんですよ、今日も来てくれてるのかな、そういう人たちがいるから救われてるし、そういう人たちの為に歌いたいんですよ

その日のMCはとっ散らかってたけど、まさか自分のことを覚えてて、しかも仙台の地でMCで言ってくれるとは思ってなかったから、めちゃくちゃ嬉しかった。カワノさんも感極まって目尻がうるんでたのが見えた。

 

結局は、僕らがCRYAMYに心奪われるのはそういうところなのだと思う。

帰りながら一緒に観た友人と話してめちゃ納得したのだけれど、CRYAMYに関しては応援するときの目線が他とはちょっと違っている。

よく「俺みたいな人間にならないで下さい、勝手に幸せになって下さい」とライブで言ってるが、同時に僕らも同じ気持ちになってしまうのだ。

「お前こそ早く報われてくれ、幸せになってくれ、お前の曲で勇気づけられた俺らが見届けるから」

 

また観に行きますね。